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カテゴリー「不随意運動」の17件の投稿

2009年12月21日 (月)

ウンフェルリヒト-ルンボルグ病における興味深い画像所見としての基底核T2High病変

T2-weighted high-intensity signals in the basal ganglia as an interesting image finding in Unverricht-Lundborg disease.

Epilepsy Res. 2009 Nov 5. [Epub ahead of print]

ウンフェルリヒト-ルンボルグ病における興味深い画像所見としての基底核T2High病変
今回、13人のウンフェルリヒト-ルンボルグ病患者を対象に白質変化の調査をし、年齢を合わせた長期てんかん患者と正常コントロールにおける白質変化と比較した。ウンフェルリヒト-ルンボルグ病は正常群と比べてMRIでのT2High病変を強く認め、基底核におけいてこれらの信号頻度は増加した。興味深いことに、基底核信号変化のあるウンフェルリヒト-ルンボルグ病患者は過体重であった。ウンフェルリヒト-ルンボルグ病における基底核T2High信号は新しい所見である。

.Ann Neurolのタイトル

小児ジスキネジア嗜眠性脳炎における
多発性硬化症の脊髄における超早期で非進行性の神経喪失
ミエリン前の中心性アクソンにおけるグルタミン酸受容体関連虚血障害
脂肪肝細胞移植によるハンチントン病モデルの進行遅延
正期産と早産児におけるIL6遺伝子型と脳性まひのリスク
ゲルストマン症候群における分離 機能解剖学的証拠
早期視神経脊髄炎における髄液中病原性抗アクアポリン4抗体
グロブリン静注の薬物動態とギラン・バレー症候群の予後
パーキンソン病におけるドパミン細胞移植(現状と見通し)
自己免疫性脱髄病変を同定する
視神経脊髄炎の患者グロブリンの病原性
ドパミンD2受容体ノックアウトマウスはパ-キンソン病症状が悪化する

2009年11月30日 (月)

レボドパにより2次性ジストニアを来たした症例

A Case of Secondary Dystonia Responding to Levodopa.
J Child Neurol. 2009 Oct 6.

 レボドパにより2次性ジストニアを来たした症例に関する報告です。レボドパで劇的に改善した両側基底核病変による2次性ジストニアの患者を報告する。患者は4歳時に下肢と右上肢の進行性のジストニアを呈した。脳のMRIでは両側の淡蒼球の高信号を呈し、数年たっても病変は変わらなかった。さらなる検査をしたにもかかわらず、彼女の基底核病変の原因は不明である。患者のジストニアはトリヘキシフェニジルとテトラベナジンに反応したが、副作用のため中止せざるを得なかった。12歳時にLドーパカルビドパ少量療法を試したところ、ジストニアは劇的に改善した。瀬川病以外の2次性ジストニアの小児においてLドーパが効果的であったという報告はまれであるが、症例によっては考慮してもよいと思われた。

今日から(小児)神経に関する英文雑誌のタイトル(抜粋)だけでも掲載してみようと思います。大事なことは続けること。いつまで続くかわかりませんが、1日1雑誌を目指しています。

最近のNature Geneticsのタイトル
 CNVと移植抗原性のレパートリー
 神経変性疾患に共通する経路のエビデンス
 CCBE1変異は全身性のリンパ管異形成を引き起こす
 HLA-C細胞表面とHIVのコントロールとHLA-C遺伝子の上流の多様性との関係。
 全ゲノムスタディによりパ-キンソン病の遺伝的リスクをさぐる。
 エクソーム解析によりメンデル遺伝病(DHODH遺伝子変異→ミラー症候群)が解明した。
  (エクソーム解析とは、蛋白質コード域のみ解析すること)
 腎臓の分岐構造をつくるEtv4とEtv5はGDNFとRetの下流に存在する。
 シスプラチン化学療法を受けた小児の難聴とTPMT、COMTの遺伝子多型との関係。
 15q13.3における小さな繰り返し配列の欠失が神経発達と関連している。

2009年11月29日 (日)

遅延型メタドン脳症、臨床所見と神経放射線学的所見

A Delayed Methadone Encephalopathy: Clinical and Neuroradiological Findings.
J Child Neurol. 2009 Oct 6.

遅延型メタドン脳症、臨床所見と神経放射線学的所見についての論文です。小脳やオピオイド受容体が非常に高密度にあるという鎮痛薬に関するいくつかのスタディがある。メタドン中毒による重度の小脳失調は小児ではこれまでほとんど報告がなかった。今回メタドン中毒による遅延性の脳症を期待した30カ月の女児を経験したので報告する。彼女は、救急室に昏睡で搬送され、ナロキソン投与後、完全に回復した。5日後に彼女は、神経画像的には異常がないにも関わらず、精神的興奮、言語障害、異常運動、失調を呈した。数回MRIを施行したところ中毒から19日後に内側側頭葉、基底核、黒質に異常信号を認めた。われわれが知る限り、合成オピオイド中毒後に遅発性にMRIに異常を認めた最初の報告である。

 メタドンは,日本では未発売の中等度ないし重度の疼痛に対する合成麻薬です。薬物依存の代替治療薬としても使用されます。

2009年11月12日 (木)

小児ハンチントン病患者の早期検査の賛否両論

Early Testing for Huntington Disease in Children: Pros and Cons.
J Child Neurol. 2009 Oct 6.

小児ハンチントン病患者の早期検査の賛否両論についての論文です。今回若年時にハンチントン病と診断された2人の小児について報告する。小児もしくは胎児の早期の検査は、大人になってハンチントン病と診断するよりも、より複雑な医学的、精神的な問題を小児自身と家族に起こす。小児もしくは若年性のハンチントン病のリスクのある小児は、症状が進行し、他の類似疾患が除外され、この病気だとほぼ確定的になるまで検査はするべきでないと思われる。テストを考慮する際は、多職種でのアプローチによりテストにおけるリスクと利益についての家族教育、最終診断がなされた時のコーピング技術の改善が必須である。

※コーピングとは、「問題を上手く処理する」という意味のcopeから来ている言葉で、特にストレスに上手に対処するため心をコントロールするテクニックのことを指します。

2009年11月 7日 (土)

マイコプラズマ肺炎関連のオプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS)3例

Mycoplasma pneumoniae associated opsoclonus-myoclonus syndrome in three cases.
Eur J Pediatr. 2009 Sep 24.

マイコプラズマ肺炎関連のオプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS)3例についての論文です。OMSはあらゆる年齢、特に乳児おきるまれな後天的運動障害である。正確な病因はよくわかっていないが、傍主要症候群と感染関連免疫異常が中枢神経の異常を引き起こしている強い証拠がある。マイコプラズマ肺炎は免疫関連神経疾患のいくつかで認められている。しかしながらマイコプラズマとOMSの関係は、いまだよくわかっていない。今回、肺炎マイコプラズマ感染後に起きた思春期のOMSの3ケースを提示する。一峰性の経過と完全回復から考えると、若年成人の感染後のケースでは予後はよいと思われる。これは治療戦略に影響を与えると思われる。OMSは、マイコプラズマ感染関連神経合併症の一つに加えるべきである。にもかかわらず、神経芽腫はOMSのすべてのケースで除外されなければいけない。

2009年10月23日 (金)

小脳は進行性ミオクローヌスの原因領域

Cerebellum Can Be a Possible Generator of Progressive Myoclonus.
J Child Neurol. 2009 Sep 22.

小脳は進行性ミオクローヌスの原因領域という論文です。19か月の女児が両側の下肢の近位部の進行性のミオクローヌスジャークを呈した。(11)CメチオニンPETでは異常はなかったが、(18)F-FDG PET では、境界明瞭な高代謝領域が示された。脳深部電極を腫瘤の中まで差し込み、ミオクローヌスと関連のある局所の徐波をとらえた。振戦はなくなったあと、ミオクローヌスはなんの神経学的後遺症なく完全に消失した。今回小脳のガングリオーマに関係する進行性のミオクローヌスを呈し、その電気生理学的所見を報告した。それは小脳がミオクローヌスの原因領域であるということを強く示唆するものであった。

2009年10月 2日 (金)

本態性振戦小児の疫学と治療


Epidemiology and management of essential tremor in children.
Paediatr Drugs. 2009;11(5):293-307.

本態性振戦小児の疫学と治療についての論文です。本態性振戦は、しばしば家族性でよく認める、四肢、頭部、声の振戦を特徴とする運動障害である。疫学調査では成人の5%以上が本態性振戦と言われ、本態性振戦成人の5-30%が小児期に発症したといわれる。しかしながら小児では本態性振戦の報告はあまりなく、小児に特定した前方視的研究もない。今回、運動障害専門クリニックの後方視的研究で小児期発症の本態性振戦はたいてい遺伝的で、平均6歳には始まり、女児よりも男児の方が3倍多いということがわかった。本態性振戦は時に小児期の障害の原因となるが、神経科医に本態性振戦をみてもらった子供のたった25%しか、薬物療法を受けていない。少数の報告から推測すると、小児の本態性振戦の約50%にプロプラノロールが有効であるとされるが、比較対照治療試験はできないでいる。

2009年9月30日 (水)

パテント酸キナーゼ関連神経障害(PKAN)と核上性眼球運動麻痺

A patient with pantothenate kinase-associated neurodegeneration and supranuclear gaze palsy.
Clin Neurol Neurosurg. 2009 Oct;111(8):688-90.
パテント酸キナーゼ関連神経障害(PKAN)と核上性眼球運動麻痺についての論文です。
PKANはジストニア、パーキンソン症候、錐体路徴候、視力障害、精神遅滞を特徴とする小児期発症の遺伝病である。進行たいていは早く、発症から15年以内に重度の障害、そして亡くなる。緩徐で垂直方向の眼球運動と水平方向の追視を含む眼球運動異常はPKAN患者においてよく報告されてきた。今回、核上性眼球運動麻痺とPKANを呈した患者を報告する。この病気の表現形が多様であることがわかる

2009年9月25日 (金)

帯状灰白質症候群の小児の迷走神経刺激術によるパーキンソン症状

Parkinsonism induced by VNS in a child with double-cortex syndrome.
Epilepsia. 2009 Aug 8.

帯状灰白質症候群の小児の迷走神経刺激術によるパーキンソン症状の論文です。今回帯状灰白質のためてんかんをもつ小児に迷走神経刺激療法を行ったところ、全身のパーキンソン運動を呈したため報告する。13歳の女児が難治性の2次性全身てんかんを6歳から呈し、精神遅滞があった。彼女の脳波は全般性の多棘徐波を呈し、MRIでは、帯状灰白質であった。10歳時に広範な脳梁離断術を行い、50%けいれんは減少した。12歳の時に迷走神経刺激術を行った。迷走神経の刺激強度を上げると錐体外路症状を認めた。彼女は両側振戦と固縮を認め、歩行や姿勢異常も呈した。迷走神経刺激後7-10日で症状はなくなった。数回迷走神経刺激を行ったが、そのたびに同じ不随意運動を呈した。迷走神経刺激期間、彼女は明らかにけいれんは減少していた。これは臨床的に明らかな基底核に対する迷走神経の直接的な効果を示す最初の報告である。
   

2009年6月 9日 (火)

トゥーレット症候群におけるクロニジンとレベチラセタムの二重盲検クロスオーバー研究

Double-blind, crossover study of clonidine and levetiracetam in Tourette syndrome.
Pediatr Neurol. 2009 Jun;40(6):420-5.

トゥーレット症候群におけるクロニジンとレベチラセタムの二重盲検クロスオーバー研究についての論文です。トゥーレット症候群におけるチックの治療に対するクロニジンとレベチラセタムの効果を比較した。12人がエントリーし、中程度から比較的重症の10人(8-27歳)が、15週のランダム化二重盲検、量可変クロスオーバー研究を行った。初期量はクロニジンで0.05mg2×、レベチラセタムで10mg/kg/day 2×)であった。量は電話連絡により週ごとに調整された。最初の評価は、治療前後のTotal Tic Score of the Yale Global Tic Severity Scaleの変化である。次の評価は、total Yale Global Tic Severity Scale 、Clinical Global Impression scores 、behavioral measuresの3つで行った。平均的Total Tic Scoreは治療前と比べ、クロニジンで25.2 VS 21.8と劇的に改善し、レベチラセタム(22.7 VS 23.6)よりも改善した。Total Yale Global Tic Severity ScaleとClinical Global Impression scoreは変化がなかった。レベチラセタムではどのスケールでも変化は認めなかった。2次的行動結果は、どちらのグループでも変化が無かった。最もよく認めたクロニジンの副作用は鎮静作用で、レベチラセタムでは易刺激性であった。まとめるとクロニジン治療ではTotal Tic Scoreで少量減少したが、レベチラセタムでは変わらなかった。