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カテゴリー「新生児」の18件の投稿

2009年11月17日 (火)

低酸素血症乳児に対する新しいレーザードップラーによる脳の血流測定

Cerebral blood flow monitoring using a novel laser Doppler flowmeter in asphyxiated infants.
Pediatr Int. 2009 Oct;51(5):715-9. Epub 2009 Mar 13.

低酸素血症乳児に対する新しいレーザードップラーによる脳の血流測定についての論文です。このスタディの目的は、低酸素血症乳児における神経学的予後の重症度を表す脳血流の初期変化の役割を調べることである。生後最初の4日間11人の虚血性乳児対して、脳血流の連続モニタリングを新しいレーザードップラー測定器(LDF)を用いて、平均動脈血圧や心拍数などのこれまでの血流モニタリングを並行して行った。5人が神経的異常を残し、6人は残さなかった。精神運動発達を20カ月間観察した。平均脳血流量、平均動脈血圧、平均脈拍数、アプガースコアは神経学的後遺症のあるなしに違いはなかった。生後48時間内での反応時間内での脳血流の変化の係数として定義される平均安定インデックス (SI48)のみ違いを認めた。SI48が0.24以上であれば神経後遺症の陽性適中率は100%であり、0.24未満であれば陰性適中率は66.7%であった。結論としてSI48、すなわち最初の48時間での脳血流量の平均安定係数は、低酸素乳児における神経学的予後を決めるのに有用だと思われた。

 脳血流変動がよくないということなんですね。

2009年11月 1日 (日)

低酸素性虚血性脳症児の長期全身低体温療法時の新生児のトピラマート濃度

Topiramate concentrations in neonates treated with prolonged whole body hypothermia for hypoxic ischemic encephalopathy.
Epilepsia. 2009 Sep 10.

低酸素性虚血性脳症児の長期全身低体温療法時の新生児のトピラマート濃度についての論文です。低酸素性虚血性脳症新生児において、低体温療法は死亡率と神経学的後遺症を減らした。トピラマートは、低酸素の新生児動物モデルにおいて神経保護作用がある。しかしながら低体温時のピラマートの薬物動態と主な投与法は知られておらず、低体温とトピラマートとの関係を明らかにした報告はない。トピラマート下での低体温の影響を、低酸素療法+トピラマート投与の低酸素血症新生児で調べてみた。13人の成熟児で軽度から重度の低体温療法を72時間行い、全員最初の3日間トピラマートを5mg/kg/day内服し、続く7日間はフェノバルビタールで治療した。トピラマートの濃度は、乾燥ろ紙血により測定した。トピラマート濃度は13人中11人で基準内に入り、2人で基準以上の濃度であった。2人とも重度低体温療法であった。トピラマートの濃度は9人で定常状態に達し、その9人で薬物動態パラメーターを計算した。トピラマートの最大、最小濃度、半減期、平均濃度、AUCは、低体温療法をしている児のほうが、していない児に比べ、高値であった。低体温療法をしていない正常体温の児に関しては、最大濃度時間はやや遷延し、薬物の全身クリアランスはより低く、それは緩徐吸収と緩徐除去を示唆させる。薬物動態パラメーターは重度低体温療法児と軽度低体温療法児、またトピラマート単剤治療とフェノバルビタール追加児とのの間ではあまり異ならなかった。結論としてトピラマート5mg/kg1日1回の低体温療法している新生児の多くは、治療期間中は基準内に血中濃度を保てるといえる。

2009年10月12日 (月)

新生児痙攣後の早期予後評価のためのスコアリング

A scoring system for early prognostic assessment after neonatal seizures.
Pediatrics. 2009 Oct;124(4):e580-7. Epub 2009 Sep 14.

新生児痙攣後の早期予後評価のためのスコアリングについての論文です。この研究の目的は新生児けいれんの発症時に神経的予後を予測するスコアシステムを作ることである。新生児けいれんを起こし、1999年1月から2004年12月までにParma 大学のNICUに入院した106人の新生児を、前方視的に観察し、神経学的予後を24か月後に評価した。予後を関係の深い項目を決め、初期の予後を決めるスコアシステムをつくるために、このコホートにおいて後方視的な分析もおこなった。106人の乳児のうち、70人が以上神経所見を示した。6項目(体重、1分アプガースコア、痙攣時の神経所見、脳エコー所見、抗けいれん薬の効果、重積の有無)が予後異常の重要な独立したリスク要因として挙げられ、スコアリングシステムのために用いられた。おのおのの項目が0-3で正常から重度異常まででスコア化された。6項目のスコアを足したものをトータルスコアとした。スコアは0-12点まであり、カットオフスコアは4以上で最も感度特異度がよかった。このスコア化システムは、新生児痙攣後の神経学的予後を示す簡単で、迅速で、信頼できるものであると思われる。日常の臨床現場においてこのスコアの最終的な評価として他のセンターにおける独立した
確証が必要とされる。

2009年8月 9日 (日)

 吸引分娩が頭蓋内血管障害を引き起こす

Do Vacuum-Assisted Deliveries Cause Intracranial Vessel Injuries?
J Child Neurol. 2009 Jun 29.

 吸引分娩が頭蓋内血管障害を引き起こすかという論文です。吸引分娩は参加ではよく使われる手技である。 吸引分娩をうけたほとんどの新生児は、頭蓋外の蓋症のみで、後遺症を残さない。頭蓋内梗塞がおきる吸引分娩は殆ど報告がない。今回吸引分娩後に頭蓋内の梗塞を来たした2ケースについて報告する。 一人目の新生児は頭蓋のびらんを呈し、左の中大脳動脈の梗塞を呈した。もう一人は重度の帽状腱膜下血腫を呈し、静脈血栓を合併していた。脳のエコーでの診断まえでは、特別な神経学的な異常は認めなかった。吸引分娩の際は、注意深く行うべきであり、とりわけ重度の頭蓋外の分娩外傷を伴う例では注意しなければいけない。

2009年7月30日 (木)

新生児脳症と顔貌異常男児に認めたMECP2の新規変異

A novel MECP2 mutation in a boy with neonatal encephalopathy and facial dysmorphism.
J Pediatr. 2009 Jul;155(1):140-3.
新生児脳症と顔貌異常男児に認めたMECP2の新規変異についての論文です。MECP2変異は女性ではRett症候群を来たす。今回新生児痙攣、ミオクロニックジャーク、不規則な呼吸パターンを来たした男児がMECP2遺伝子の新規のフレームシフト変異を来たした。また彼はMECP2変異患者に報告がないような顔貌異常を呈していた。

2009年6月24日 (水)

早産児の核黄疸

Kernicterus in preterm infants.
Pediatrics. 2009 Jun;123(6):e1052-8.

 早産児の核黄疸の論文です。この論文の目的は早産児の核黄疸の実態を明らかにすることである。この研究には、在胎34週以前に生まれたアテトーゼ型CPの8人の早産児を対象とした。後方視的に臨床症状、検査所見、MRI、ABR所見を調べた。8人中6人が在胎週数が26週以下で、5人で出生体重は1000g未満であった。全身状態の悪化を伴うような重篤な出生後合併症は3人で認めた。大方の児で総ビリルビンは頻回に測定され、3人でピークは15mg/dLを超えた。これまで知られているような新生児期における急性のビリルビン脳症の典型的な神経症候を示した児はいなかった。全ての児でジストニア姿位と筋緊張の異常が修正6ヵ月以内に認めた。乳児期にMRIは7人で施行された。7人全員で両側淡蒼球部に異常高信号域を認めた。しかしながら新生児期、もしくは修正で1歳時のMRIでは異常は認めなかった。ABRでは8人中7人で異常を認めた。アテトーゼ型脳性麻痺の早産児は、著明な高ビリルビン血症に伴う核黄疸の成熟児と似た比較的均一な症状を呈する。臨床的、検査的、神経画像的、神経生理学的データにより早産児の核黄疸をより多く見つけることができる。

普段超未熟児をみているときに、わりとビリルビンの値は気をつけているのですが、どうしても交換輸血基準までいくことがあります。それでもなんとか光線で粘り、実際に交換輸血をすることは、めったにないのですが、こういうデータがでると早めの交換輸血も大切だと思います。修正6ヶ月でのMRIが大切なんですね。

2009年5月29日 (金)

新生児痙攣:脳にダメージはあるか

Neonatal seizures: do they damage the brain?

Pediatr Neurol. 2009 Mar;40(3):175-80.

新生児痙攣:脳にダメージはあるかという論文です。けいれんは新生児において脳障害の初期徴候である。けいれんは、ほとんどは群発し、非症候性脳波上けいれんと関連がある。けいれんによる脳障害に対する未熟脳の抵抗性にも関わらず、新生児けいれんが正常脳発達を妨げるという証拠が集まってきている。このレビューでは新生児けいれん関連の変化を示し、これからの神経保護療法について示す

2009年3月 5日 (木)

IL6のG174C多型と未熟嚢胞状PVLの精神遅滞との関係

Interleukin-6 G(-174)C polymorphism is associated with mental retardation in cystic periventricular leucomalacia of preterm infants.
Arch Dis Child Fetal Neonatal Ed. 2009 Jan 15.

IL6のG174C多型は未熟嚢胞状PVLの精神遅滞と関係があるという論文です。IL6のような炎症後サイトカインをふくむ胎児炎症反応症候群は嚢胞状PVL(cPVL)と関係がある。今回、cPVLの進行にIL6のG174C多型が関係あるかどうか調べた。Tertiary care university病院にて後方視的におこなった。対象は単一中心コホートのcPVLの患児を正期産児と早産児に分けた。IL6遺伝子解析はアレル特異的PCRにより行った。IL6の遺伝子型とcPVL、脳の重症度との関係を調べた。46人の早産児と395人の成熟児コントロールで比較した。IL6のG174C多型はグループ間では違いはなかった。しかし精神遅滞とIL6多型との関係は、遺伝子型がG/G(25%)のときと比べて
 C/C(78%)で相対リスクが3.11 [95%信頼区間 1.54-6.29] p=0.003
 G/C(43%)で相対リスクが1.79 [95%信頼区間 1.10-2.92] p=0.043

 結論としてIL6の174多型のC/C多型とG/C多型は、cPVLの精神遅滞と関連があり、胎児脳障害の重症度に影響を与える。

PVL関連は後天的なものと思っていたのですが、遺伝子がかかわってくるんですね。不思議な気がします。

2009年2月12日 (木)

新生児の脳モニタリング

Brain monitoring in neonates.
Early Hum Dev. 2009 Feb;85(2):77-84.
 新生児の脳モニタリングについての論文です。振幅補正脳波(aEEG)による持続脳波モニタリングは、特にけいれんの恐れのある低酸素性虚血性脳症の満期産児に対して新生児室のいつもの神経学的な検査の一部となった。出生時の低酸素後の予後判定としてよく使われ、そのけいれんの検出率は新しいデジタルのaEEGになり改善した。最近では未熟児においてもaEEGのモニタリングは役に立っている。検査者は可能な限り心電図や動きなどのアーチファクトについて熟知すべきである。というのもアーチファクトは背景脳波の誤診につながるからである。脳の酸素状態を測定するものとして、NIRSを用いる方法がある。これは非侵襲的で、脳の酸素分配を持続的に測定する方法である。脳の酸素測定は急性疾患の新生児のモニターとしてますます用いられるようになる。その使用は心臓手術、PDA、虚血性低酸素状態、高平均気道内圧呼吸の際に役立つ。aEEGとNIRSの組み合わせは新生児の神経モニタリングに使われるようになるだろう。

2009年2月 1日 (日)

早産児の神経発達を改善するための親の早期介入

Early interventions involving parents to improve neurodevelopmental outcomes of premature infants: a meta-analysis
J Perinatol. 2009 Jan 15.

早産児の神経発達を改善するための親の早期介入についての論文です。乳児発達に対する親の介入が12ヶ月時点での神経発達を改善するかどうかシステミックレビューで調べる。乳児への介入が早産児の発達改善するかどうか調べるために、12ヶ月とそれ以降での長期的な神経発達評価の無作為試験を実施する。25人の対象者に両親の教育、乳児期の刺激、家庭訪問回数、個人的な発達援助などのざまざまな介入を行った。12ヶ月時点でのメタ分析では介入群でより高い精神発達と運動発達スコアであった。24ヶ月時点では精神発達は改善傾向あるが、神経発達は統計的には差が無かった。神経発達の改善は36ヶ月ならびに5歳では認めなかった。結論として、介入による臨床的に改善効果を認めるのは36ヶ月までで、5歳では認めなかった。