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カテゴリー「代謝異常」の63件の投稿

2009年11月28日 (土)

非ケトン性高グリシン血症の難治性てんかん2患者に対する迷走神経刺激療法の効果

The Efficacy of Vagus Nerve Stimulation in Intractable Epilepsy Associated With Nonketotic Hyperglycinemia in Two Children.
J Child Neurol. 2009 Oct 19.

非ケトン性高グリシン血症の難治性てんかん2患者に対する迷走神経刺激療法の効果についての論文です。非ケトン性高グリシン血症はグリシンの先天性代謝異常症で、患者は安息香酸ナトリウム、デキストロメトファン、多種の抗痙攣薬に抵抗性のしばしば難治性てんかんを患う。今回非ケトン性高グリシン血症の2乳児経験した。彼らは難治性の全身痙攣を呈し、安息香酸ナトリウムやデキストロメトファン、多種の抗痙攣薬に抵抗性であった。しかしながら迷走神経術を追加したところ、難治性全身けいれんは、75%より多く減少し、抗てんかん薬の数も減らすことができ、QOLもかなり改善した。両者でけいれんの減少効果は少なくとも3年間持続している。

2009年11月26日 (木)

ニーマン・ピック病C型小児におけるミグルスタット療法

Long-Term Miglustat Therapy in Children With Niemann-Pick Disease Type C.
J Child Neurol. 2009 Oct 12.

ニーマン・ピック病C型小児におけるミグルスタット療法についての論文です。ニーマン・ピック病C型は、まれな遺伝病で、細胞内脂質輸送異常と進行性の神経異常を特徴とする。ミグルスタットは、思春期ならびに成人のニーマン・ピック病C型における12カ月の無作為試験の結果、この病気の進行を止めることがわかった。今回われわれは、オープンラベルに広げて小児のスタディを行った。4歳から12歳の患者にオープンラベルでミグルスタットを体表面積あたりに調整して、最初の12カ月とさらに12カ月延長して投与した。効果の評価は水平性の追視運動、嚥下、換気状態で行った。10人の小児が24カ月の治療を終えた。水平性の追視運動、嚥下、換気状態は24カ月間、悪化は認めなかった。病状進行のキーとなる指標の分析すると10人中8人で進行を認めなかった。ミグルスタットはニーマン・ピック病C型の小児患者の神経病状進行を止め、成人や思春期患者で観察された安全性、耐容性もあることが分かった。

2009年11月19日 (木)

早期ミオクロニー脳症と非ケトン性高グリシン血症

Early myoclonic encephalopathy and nonketotic hyperglycinemia.
Pediatr Neurol. 2009 Nov;41(5):371-4.

早期ミオクロニー脳症と非ケトン性高グリシン血症についての論文です。早期ミオクロニー脳症はさまざまな原因でおきるてんかん症候群である。非ケトン性高グリシン血症もそのひとつである。今回新生児期に致死的経過を呈し、非ケトン性高グリシン血症から早期ミオクロニー脳症となった2症例を報告する。これら2ケースでは、グリシン代謝の障害と関連がある考えられる臨床所見がある。患者1では脳梁の無形成が、患者2では代謝性アシドーシスによると思われる10%以上の体重減少が見られた。脳波でバーストサプレッションパターンが新生児脳症では比較的よく認め、けいれんとも強く関係する。非ケトン性高グリシン血症はミトコンドリアのグリシン開裂系における蛋白をコードする遺伝子変異によりおきる先天性代謝異常である。新生児型は重症でしばしば致死的な神経疾患である。脳波的、臨床的所見と関連して、進行性の活力低下や筋緊張低下が生後数日で生じ、無呼吸にしばしば死に至る。経口安息香酸ナトリウム、NMDA受容体の拮抗薬であるケタミン、デキストロメトルファンなどの治療が重症の非ケトン性高グリシン血症の早期新生児期の障害を軽減してくれるが、長期予後はよくない。

2009年11月13日 (金)

CLN8の新規変異には後期発症乳児神経セロイドリポフスチノーシスの臨床的、民族的多様性がある

Novel CLN8 mutations confirm the clinical and ethnic diversity of late infantile neuronal ceroid lipofuscinosis.
Clin Genet. 2009 Oct 6.

CLN8の新規変異には後期発症乳児神経セロイドリポフスチノーシスの臨床的、民族的多様性があるという論文です。神経セロイドリポフスチノーシス(NCLs)は遺伝性ライソゾーム蓄積病の一つで、小児期発症の神経変性疾患の一つである。これまで10のNCL分類が知られており、自己染色性の蓄積物、発症年齢、臨床症状によって分けられていた。CLN8は最初、フィンランド人で進行性のてんかんと精神遅滞と呈する後期発症型の原因遺伝子として同定された。その後、CLN8変異はトルコ、イスラエル、イタリアの患者でも見つかり、より進行性の視力低下、てんかん、失調、精神遅滞を呈した。今回ドイツ(c.611G> T)とパキスタン (c.709G> A)人でCLN8の新規変異を見つけたので報告する。これによりCLN8の多様性は多くの民族で起きているというこれまでの考えを裏付けるものであった。今までのところ、CLN遺伝子の大欠失はCLN3遺伝子のみで報告がある。今回、CLN8の大欠失c.544-2566_590del2613をトルコ人家族でみつけ、若干他のものより重症の表現形を呈した。これにより後期乳児型NCLの臨床症状と特徴的な封入体を持つ患者では、民族にかかわらず、CLN8の変異スクリーニングをすべきであると思われた。

2009年10月31日 (土)

背側中脳症候群関連のリー脳

Leigh's disease associated with a dorsal midbrain syndrome.
J Pediatr Ophthalmol Strabismus. 2009 Sep-Oct;46(5):304-5.

背側中脳症候群関連のリー脳症についての論文です。リー脳症は、ミトコンドリア機能障害によるまれな進行性の神経変性疾患である。今回背側中脳症候群の9歳女児が輻輳・眼球後退眼振をきたした。MRIと皮膚生検、遺伝子検査で二つのSURF1遺伝子変異によるリー脳症によって起きているとわかった。我らが知る限り、これはミトコンドリア障害による背側中脳症候群の最初の報告である。

2009年10月24日 (土)

熱+ミトコンドリア病は自閉的退行のリスクファクター

Fever Plus Mitochondrial Disease Could Be Risk Factors for Autistic Regression.
J Child Neurol. 2009 Sep 22.

 熱+ミトコンドリア病は自閉的退行のリスクファクターであるという論文です。自閉症スペクトラムは、多くの病気に合併し、多くの遺伝子が原因とされている。この中にミトコンドリア病がある。ミトコンドリア病を含む代謝疾患の多くが、発熱による退行を示すために、後方視的にカルテを見返し、自閉症スペクトラムとミトコンドリア病の診断基準を満たす28人の患者をピックアップした。28人のうち17人(60.7%)に自閉的退行を認め、統計的に遺伝的に自閉症スペクトラム病の集団の中で退行を示す人よりも多いと思われる。自閉的退行を示す17人のうち、70.6%(17人中12人)が発熱時に退行を示し、残り29.4%は、熱やワクチンと明らかな関係がなく、退行を示した。発熱がなくワクチン単独で退行を示したものはいなかった。この研究は小規模であるが、ミトコンドリア病の患者グループが発熱時の自閉的退行のリスクとなるかもしれない。ミトコンドリア病ではワクチンが推奨されているが、それに伴う発熱の管理が退行のリスクを減らすうえで重要である。

2009年10月 4日 (日)

小児期の糖尿病による自律神経障害の新知見

New insights in diabetic autonomic neuropathy in children and adolescents.
Eur J Endocrinol. 2009 Sep 4.

小児期の糖尿病による自律神経障害の新知見についての論文です。糖尿病性の自律神経障害(DAN)は、糖尿病の大合併症であるが、その有病率、病因、診断、予後は不確かである。DANの病因について対立意見がある。古典的仮説はいくつかの新知見により補足されてきている。自律神経障害の臨床症状は、糖尿病の発症後、長期間顕在化しない。DANは無症状の糖尿病小児にさえ見つかることがあり、 多くは心血管障害といった重大な合併症と関連がある。心血管障害といったさまざまな副作用と関連があるため、心血管自律神経障害は臨床的に最も重要で、DANの中ではよく研究されている分野である。DANの治療方法は定まっておらず、発症早期にほぼ正常域に血糖をコントロールすることが臨床的に問題となる神経障害の進行を遅らせる。今回、最近のDANの疫学、病因、症状、診断、治療についての新知見についてのべる。
 

2009年9月23日 (水)

乳児無呼吸のまれな原因としての母系遺伝のリー脳症

Maternally inherited Leigh syndrome: an unusual cause of infantile apnea.
Sleep Breath. 2009 Aug 11.

乳児無呼吸のまれな原因としての母系遺伝のリー脳症に関する論文です。リー脳症は乳児無呼吸のまれな原因です。今回5か月の女児が突然の呼吸不全と高もしくは低換気、脳症、持続的乳酸アシドーシスを呈した。脳CTでは基底核、内包、視床、中脳の全体的な低吸収であった。心電図では心肥大が疑われた。ミトコンドリアゲノムのPCRと直接DNAシークエンスによりT8993G変異が判明しリー脳症の診断となった。われわれが知る限り、香港における母系遺伝リー脳症の最初の報告である。
   

2009年9月 9日 (水)

X連鎖副腎白質ジストロフィーの患者が神経線維腫症Ⅰ型所見を合併

Manifestation of neurofibromatosis 1 in a patient with X-linked adrenoleukodystrophy.
Pediatr Neurol. 2009 Sep;41(3):211-4.

X連鎖副腎白質ジストロフィーの患者が神経線維腫症Ⅰ型(NF1)所見を合併した。X連鎖副腎白質ジストロフィーの患者がNF1の症状を呈した。彼は大きな多数のカフェオレ斑を持ち、極長鎖脂肪酸の血中濃度が上昇していた。患者の母と姉もまたX連鎖副腎白質ジストロフィーであった。このケースではX連鎖副腎白質ジストロフィーの患者において、NF1症状を呈しうることをを示している。

2009年9月 8日 (火)

後期発症尿素サイクル異常症の神経精神状態

Neuropsychiatric Manifestations in Late-Onset Urea Cycle Disorder Patients.
J Child Neurol. 2009 Aug 14.

 後期発症尿素サイクル異常症の神経精神状態についての論文です。遺伝性尿素サイクル異常症は先天性代謝異常のなかでも最もよく認める疾患の一つである。酵素部分欠損による後期発症尿素サイクル異常症は、さまざまな臨床症状を呈する。今回当病院でみている9人の後期発症尿素サイクル異常症の児で、最初に呈した神経精神症状(精神遅滞、ADHD、言語障害、せん妄など)を示す。一般的にこれらの症状は、薬物療法では効かない。逆に食事療法で症状が軽快する。検査値にしたがい、2人の患者が正常のアンモニア値となったが、グルタミンレベルは高かった。この研究の大事なことは、精神神経症状は後期発症尿素サイクル異常症の初発症状としてよく認めるというところある。小児期、青年期に認める説明のつかない、また治療に反応しない精神神経症状では、尿素サイクル異常症を除外するために、アンモニアやアミノ酸を測定すべきである。

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