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2009年7月12日 - 2009年7月18日の7件の記事

2009年7月18日 (土)

メチルマロン酸血症と、プロピオン酸血症の患者では肝、腎、心、骨格筋での酸化的リン酸化酵素活性が多数欠損しているという

 
Multiple OXPHOS Deficiency in the Liver, Kidney, Heart, and Skeletal Muscle of Patients With Methylmalonic Aciduria and Propionic Aciduria
Pediatric Research:  July 2009 - Volume 66 - Issue 1 - pp 91-95

メチルマロン酸血症と、プロピオン酸血症の患者では肝、腎、心、骨格筋での酸化的リン酸化酵素活性が多数欠損しているという論文です。今回、多臓器に合併症をもつ有機酸血症の6人の患者の組織における呼吸鎖、TCA回路酵素活性、酸化ストレスを調べ、さらなる合併症におけるミトコンドリアの酸化的リン酸化異常の役割を調べた。2人がプロピオン酸血症で、重度の心筋症を呈し、4人がメチルマロン血症で、うち神経障害が3人で、腎障害が2人で合併していた。今回、患者の組織から呼吸鎖とTCA回路酵素活性を測定し、線維芽細胞における酸化代謝を測定した。いくつかの呼吸鎖欠損がメチルマロン酸血症と、プロピオン酸血症の患者組織で見つかった。測定したところTCA回路酵素活性は正常であった。2人で解毒活性と同様に活性酸素は減少していた。結論として重篤な合併症を呈する有機酸血症の6人の組織でミトコンドリアの機能障害が見つかった。活性酸素産生や解毒は線維芽細胞で減少していた。今回の結果は、有機酸血症における後期多臓器合併症への進展における2次的な臓器不全に影響を及ぼしているということを示していると思われた。

2009年7月17日 (金)

脳梁の多嚢胞と精神遅滞患者における15q24.1q24.2の3.1Mb欠損がアレイCGHで同定される

Multiple cysts of the corpus callosum and psychomotor delay in a patient with a 3.1 Mb 15q24.1q24.2 interstitial deletion identified by array-CGH.
Am J Med Genet A. 2009 Jul;149A(7):1504-10.

 脳梁の多嚢胞と精神遅滞患者における15q24.1q24.2の3.1Mb欠損がアレイCGHで同定されるという論文です。今回46ヶ月の小児が精神遅滞と軽度の顔面奇形、倭小陰茎、斜視、はっきりとした脳梁の多嚢胞を呈し、244KのアレイCGHによって15q24.1q24.2部の3.1Mb欠損が見つかった。嚢胞病変は脳梁の前半に位置し、ガドリニウム造影では造影されなかった。他に脳の異常はなく、脳回のパターンや髄鞘化は正常であった。感染歴や血管障害歴はなく、代謝異常は否定的であった。そのような脳梁の嚢胞性病変は小児の報告はない。またこれらの脳異常は15q24微細欠失の他の報告ではされていないが、他の原因もないため細胞遺伝学的異常と関わりがあると信じている。そのような脳梁病変が見つかった際は、染色体再構成検査をしてみるべきであると思われた。

2009年7月16日 (木)

SMEIに対してのベラパミル治療

Addition of verapamil in the treatment of severe myoclonic epilepsy in infancy
Epilepsy Research Volume 85, Issue 1, July 2009, Pages 89-95

 SMEIに対してのベラパミル治療です。今回電位依存性Caチャネルブロッカーであるベラパミルを、4歳と14歳の2人の少女の抗てんかん薬追加治療として用いたので報告する。二人はSMEI、別名Dravet症候群としてフォローされており、それは2q24にあるSCN1Aが原因で起きるチャネロパチーといわれている。両者とも薬剤抵抗性のてんかんで精神遅滞を合併していた。SCN1Aの変異解析では、4歳の少女のほうではエクソン2のミスセンス変異が明らかになった。ベラパミルは両者ともにてんかん重積、ミオクロニー発作、部分全般発作のどれにも迅速に反応を示した。治療効果は14歳の少女のほうで13ヶ月続き、4歳の女児では20ヶ月の経過期間でずっと、今まで継続している。また運動や言語の発達もよくなってきた。ベラパミルは電位依存性Caチャネルブロッカーで脳血管バリアーを通り抜け、

(a)多剤耐性の原因とされている脳を含む正常組織に発現する活性化排泄移送蛋白であるPグリコプロテインを阻害し、

(b)休止期にある細胞の異常なCaイオンの神経細胞への流入を調節することで、異常Naチャネル機能により導入される膜の脱分極を制御している。

 これはSMEIにおける長期にわたるベラパミル治療の最初の報告である。Caチャネルの効果を調節するという機能の解明により、てんかん性チャネロパチーの分子治療の道が開けていくと思われる。

2009年7月15日 (水)

発作性緊張性頭痛の小児の気質

Temperament traits of children with episodic tension-type headaches
European Journal of Paediatric Neurology
Volume 13, Issue 4, July 2009, Pages 327-331

 発作性緊張性頭痛の小児の気質についての論文です。頭痛とストレスの間の関係が議論になっている。ストレスへの弱さは各人の気質と関係する。今回の研究の目的は、発作性の緊張性頭痛における小児の気質の役割を評価することである。Gdansk医科大学の神経科を受診した6-16歳の120人の小児を対象とした。全ての小児が発作性緊張性頭痛と診断された。頭痛のない年齢をあわせた60人をコントロールグループとした。問診、EAS気質調査、ストレス反応スケールで評価した。結果は、統計解析を用いて評価した。結果は発作性緊張性頭痛の小児の気質は頭痛無しのコントロール群とは異なっていた。特徴として、気質の不安定性たとえば高感情、過渡の恐れ、活力低下、臆病などがみられた。結論として発作性緊張性頭痛は頭痛なしの小児とは違う気質を持っているようだ。

2009年7月14日 (火)

小児腫瘍患者の神経痛におけるプレガバリンの効果

Efficacy of pregabalin in neuropathic pain in paediatric oncological patients
European Journal of Paediatric Neurology
Volume 13, Issue 4, July 2009, Pages 332-336
 小児腫瘍患者の神経痛におけるプレガバリンの効果についての論文です。小児の固形腫瘍ならびに白血病の患者における化学療法による疼痛の治療にプレガバリンの効果と安全性を評価した。オープンラベル研究で、30人の固形腫瘍もしくは白血病患者で末梢神経痛があり、小児を対象とした。8週間150-300mg/日のプレガバリンによって治療した。28人が8週間経過観察できた。86%の患者で、強い長引く痛みは軽減された。中央VASスコアは8週間で、ベースラインより59%減少した。副作用はほとんどなく、一過性であった。プレガバリンによる治療は、痛みを大幅に減少させる治療である。小児においてプレガバリンの使用はこれまでは、適応外使用であった。しかしこの薬は安全で効果的であり、小児の腫瘍患者の神経痛に対し、かなり広範囲の治療スペクトラムを持つ。

2009年7月13日 (月)

インディアンの家系における細管集合体ミオパチー

Autosomal recessive tubular aggregate myopathy in an Indian family
European Journal of Paediatric Neurology Volume 13, Issue 4,Pages 373-375

インディアンの家系における細管集合体ミオパチーについての論文です。細管集合体ミオパチーは世界中で25例の報告があるが、白人に多く、主に常染色体優性遺伝を呈する。今回、常染色体劣性遺伝を呈したインディアン家系について報告する。この家系は同じ病気にもかかわらず、異なる臨床症状を呈した。

2009年7月12日 (日)

小児難治性てんかんに合併する良性病変

Benign Lesions Accompanied by Intractable Epilepsy in Children
J Child Neurol 2009 24: 697-700.

小児難治性てんかんに合併する良性病変についての論文です。てんかん外科は特に脳に器質的な異常を持つ小児てんかん患者に対して、安全な代価医療として提唱されている。今回難治性てんかんで手術を行った24人の小児を対象とした。男女ともに12人づつで平均年齢は6.5歳であった。けいれんのあった期間は6ヵ月から2年間であった。切除病変の病理組織検査では12人でガングリオグリオーマ、7人で胚芽異形成性神経上皮腫瘍(DNT)、1例で低グレードのグリオーマ、2人で皮質異形成、2人で海綿状奇形であった。18ケースで病変は側頭葉に、6ケースで側頭葉以外であった。平均経過観察期間は4.4年で79%がけいれん無しとなった。神経的後遺症や死亡したものはいなかった。小児部分てんかんに対する手術は、安全で効果のある治療法といえる。

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