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2009年7月5日 - 2009年7月11日の7件の記事

2009年7月11日 (土)

SSPE患者の脳症ならびにミオクローヌスに対しレベチラセタムが効果的であったという

Successful Treatment of Encephalopathy and Myoclonus with Levetiracetam in a Case of Subacute Sclerosing Panencephalitis
J Child Neurol 2009 24: 763-767.

 SSPE患者の脳症ならびにミオクローヌスに対しレベチラセタムが効果的であったという論文です。SSPEは麻疹ウイルスの持続感染によりおきる中枢神経の進行性変性疾患である。患者はたいていミオクローヌスと脳症を呈する。現在のところ治療手段は見つかっていない。今回12歳のSSPE患者が急性の脳症ならびにミオクローヌスを呈した。脳波では特徴的な全般性の周期性異常波を呈した。レベチラセタムはミオクローヌスにも脳症に対しても劇的に効いた。4日間効果が続いた。EEG所見も同様に改善していた。レベチラセタムはSSPEのミオクローヌスなりびに脳症といった症状に対する対症療法である。この患者においては脳波も改善させた。以上よりミオクローヌスと関連あるとされる全般性周期性異常波はSSPEの脳症とも関連していると推測している。

2009年7月10日 (金)

ビオチン反応性基底核疾患

Biotin-Responsive Basal Ganglia Disease: A Treatable and Reversible Neurological Disorder of Childhood
J Child Neurol 2009 24: 750-752.

ビオチン反応性基底核疾患についての論文です。ビオチン反応性基底核疾患は希な原因不明の病気であるが、その疾患を疑ったり、診断できたら治療可能な病気である。これまでほんの数例しか報告されていない。今回臨床的、画像的に、またそのビオチン治療の劇的な反応性からビオチン反応性基底核疾患を疑われる症例を経験したので報告する。

2009年7月 9日 (木)

クラッベ病の病因と治療

Pathogenesis of leukodystrophy for Krabbe disease: Molecular mechanism and clinical treatment
Brain and Development Volume 31, Issue 7, Pages 485-487 (August 2009)

 クラッベ病の病因と治療についての論文です。今回、ロイコジストロフィー、なかでもクラッベ病の基礎的な病因について報告する。初めに正常な髄鞘化の過程と脱髄の病理を説明し、その進行過程でおきる神経炎症を来たすことを強調する。代謝性のロイコジストロフィーを分類した後、クラッベ病の病像を分子クローンニングとガラクトセレブロシダーゼ遺伝子の変異分析によって説明する。最後に、クラッベ病患者の造血幹細胞移植経験について報告し、この病気の未来の治療可能性についてまとめる。

2009年7月 8日 (水)

特発性全般てんかんにおけるNaならびにKチャネル異常

Sodium and potassium channel dysfunctions in rare and common idiopathic epilepsy syndromes
Brain and Development Volume 31, Issue 7, Pages 515-520 (August 2009)

特発性全般てんかんにおけるNaならびにKチャネル異常についての論文です。SCN1Aの変異では、乳児重症ミオクロニーてんかんの80%に認め、KCNQ2ならびにKCNQ3の変異は良性家族性新生児けいれん家系に認め、またそれはローランドてんかんの1家系や特発性全般てんかんの1家系にも認めた。この論文ではSCN1AならびにKチャネルであるKCNQ2とKCNQ3の異常と特発性てんかんの病因についての最近の知見を述べる。乳児重症ミオクロニーてんかん、乳児重症特発性全般てんかん、ミオクロニー失立てんかんは、希な特発性全般性てんかんである。幾分オーバーラップするため、SCN1Aの比較分析はミオクロニー失立てんかん20人と乳児重症特発性全般てんかん18人で行われた。乳児重症特発性全般てんかんのみ3人でこの変異が見つかった。良性家族性新生児けいれんはローランドてんかん家系では過剰表現されているため、良性家族性新生児けいれんの有無に関わらずローランドてんかん58家系で変異の分析を行った。良性家族性新生児けいれんの2ケースにおいて変異が見つかり、良性家族性新生児けいれんはなくローランドてんかんのみの3患者で3つの変異が見つかった。1例では明らかにKの電流振幅は減少していた。ひとつのKCNQ3ミスセンス多型もまた455人特発性全般てんかんのうちの8人で見つかったが、454人のコントロールでは見つからなかった。サイレントKCNQ2多型は両方のてんかんサンプルで過剰表現されていた。これらの所見から、SCN1A遺伝子の変異は主にSMEIの病因と考えられ、まれに乳児重症特発性全般てんかんの原因にもなり、ミオクロニー失立てんかんでは見つからない変異であった。これらはまたKCNQ2やKCNQ3の多型はふつうの特発性全般てんかんの病因に関与していると考えられた。

2009年7月 7日 (火)

神経セロイドリポフスチノーシス

Towards understanding the neuronal ceroid lipofuscinoses
Brain and Development Volume 31, Issue 7, pages 499-502

神経セロイドリポフスチノーシスについての論文です。神経セロイドリポフスチノーシス(NCLs)は、小児ならびに成人の遺伝性進行性脳病変であり、網膜病変による視力障害、てんかん、精神退行を特徴とする。NCLsの共通の病因として自己蛍光物質であるセロイドリポフスチンの蓄積により、神経細胞が変性する蓄積病である。少なくとも10の遺伝的に異なるNCLs(CLN1-CLN10)が現在知られている。いくつかのNCLsでは多様な臨床症状を呈し、それは個々の変異の重症度による。いくつかのNCLsはとりわけ珍しいというわけではない。これらの疾患の理解が進み、診断手技がよくなれば、もっと多くの患者がみつかる。この論文では病気に対する理解、診断、患者管理についての最近の進歩について述べる。

2009年7月 6日 (月)

小児副腎白質ジストロフィーの初期神経精神的徴候

Early neuropsychological signs of childhood adrenoleukodystrophy (ALD)
Brain and Development Volume 31, Issue 7, Pages 558-561 (August 2009)

 小児副腎白質ジストロフィーの初期神経精神的徴候についての論文です。小児大脳型副腎白質ジストロフィー(CALD)の無症状期の初期徴候を見つけることがこの研究の目的である。方法として8人の神経学的、また画像的に無症状なCALDの患者さんを対象とした。かれらは、造血幹細胞移植前の22人のALD患者から抽出した。WISCと他の神経精神学的テストを行った。かれらのIQを、明らかに脳異常のある症候性のALD小児のIQと比較した。全ての非症候性のCALD患者で、FIQは正常であった。PIQは2人でVIQよりかなり劣っていた。後頭部に画像異常を呈する無症候性患者ではしばしばVIQが正常でPIQが低値であった。K-ABC知能テストにおける絵の統合とフロステイソク視知覚発達テストにおける形の恒常性によって、正常範囲内でVIQやPIQが解離する無症候性のCALDの視覚認知異常を適格に捉えることができる。結論として、無症状のALDの少年にこれまで報告されてきた神経生理学的検査によって経過をみることで、治療のタイミングを決定するのに役立つと思われる。神経生理学的異常は臨床的、MRI的な変化以前に現れるからである。

K-ABC:Kaufman and Kaufman(1983a;1983b)によって開発されたThe Kaufmann Assessment Battery for Children(K ABC)は、幼児・児童を対象とした、新しい個別式知能検査である。本検査は、知能を測定する認知処理過程尺度と習得知識を測定する習得度尺度から構成されている。

the Frostig Developmental Test of Visual Perception :フロステイソク視知覚発達テスト

2009年7月 5日 (日)

アレキサンダー病のまとめ

Review of Alexander disease: Beyond the classical concept of leukodystrophy, 22 April 2009
Brain and Development Volume 31, Issue 7, pages 493-498

 アレキサンダー病のまとめ(古典的なロイコジストロフィーの概念を超えて)です。アレキサンダー病はロイコジストロフィーに分類され、大脳白質を侵す原発性の変性疾患である。従来正式な診断は、生検か剖検で脳のロゼンタルファイバーのびまん性の蓄積を証明することであるが、現在は診断としてGFAP遺伝子のヘテロ変異を示すことで行われる。ロゼンタルファイバー形成の機序はよくわかっていない。しかしながら、GFAPの質と量は重要である。GFAP-εはGFAPのスプライス部位が異なるもののひとつで、凝集形成に際して重要な働きをする。MRIが世界中に広がり
、診断が容易になったため、、アレキサンダーの患者が各地で見つかった。古典的乳児タイプに対して、若年または成人タイプの患者は、おもに延髄関連症状を訴えるようになり、軽く最小限の白質変化をともなう進行性の下位脳幹と頸髄の進行性萎縮が認めるようになった。多くのアレキサンダー病のMRI所見では、厚さや形によって異なる脳室周囲の線状病変は病態を反映していると思われる。というのも成人の脳の脳室周囲領域は、GFAP-εをつくる多能前駆細胞やとして振舞う特別なアストロサイトを含むからである。いくつかの変異を除き、アレキサンダー病における表現形と遺伝子形の関係はよくわかっていない。乳児型における男性が多いのは、表現形が性と一部関連しているのではないかと思われる。

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