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2009年6月21日 - 2009年6月27日の7件の記事

2009年6月27日 (土)

中殿筋の神経筋電気刺激が脳性麻痺小児の歩行を改善させるという

Neuromuscular electrical stimulation of the gluteus medius improves the gait of children with cerebral palsy.
NeuroRehabilitation. 2009;24(3):209-17.

中殿筋の神経筋電気刺激が脳性麻痺小児の歩行を改善させるという論文です。機能的歩行トレーニングに用いられる中殿筋の神経筋電気刺激(NMES)は痙性両麻痺の小児の歩行訓練の道具としての報告はない。この研究では、脳性麻痺による痙性両麻痺の小児の異常歩行時の外転筋と殿部内転筋の持続刺激NMESの短期的、長期的効果について調べた。21人の歩行できる痙性対麻痺の小児の実験群ン、10人の歩行できる痙性両麻痺小児を含む脳性麻痺コントロールグループ、20人の正常小児グループの3つに分けた。実験群は3つの異なるNMESプログラムを行った。最初のNMESプログラムでは、歩行時の両側中殿筋の同時持続NMESの短期効果について評価した。2番目のNMESプログラムでは、歩行時中殿筋同時持続NMESを15分を1週のうち1日3セッション行うときの効果を調べた。3つ目のプログラムは最初のプログラムと似ており、NMESのフルコースと2番目のプログラムが終わった後の歩行変化を見つけるようデザインした。刺激は絶えうる運動閾値レベルにて、粘着電極の多チャンネル刺激装置を使い、20Hzの頻度で50マイクロのパルス幅で行った。NMESの効果は3D歩行分析システムと修正アシュワーススケールを用いて評価した。実験群における時空間パラメーターと殿部内転筋の筋緊張は著明な改善が認められた。結論として、この研究におけるNMESプログラムは、痙性両麻痺の歩行を改善させる。

2009年6月26日 (金)

小児難治てんかんの初期予測

Early prediction of refractory epilepsy in childhood.
Seizure. 2009 Jul;18(6):412-6. Epub 2009 Mar 26.

小児難治てんかんの初期予測についての論文です。てんかん診断から6ヵ月以内に、そのてんかんが難治てんかんかどうか予測することを目標とした。研究デザインは、プロスペクティブコホート研究である。1994年から2004年までで当院でみた14歳未満の小児で24時間のうちに2回以上の非誘発性のけいれんを有するものを対象とした。以前に他の病院で評価されたものは除外した。難治性てんかんの定義は2剤より多く使っても、月に1回より多い発作が、18ヶ月以上認めるものとした。難治性てんかんのリスクを、カプランマイヤーの生存曲線を用いて計算した。難治てんかんを来たす因子の単変量分析ならびに多変量分析をCox proportional hazards modelを用いて行った。343人の患者が対象となった。診断時平均年齢は4.8歳であった。平均観察期間は76.2ヶ月で、難治てんかんのリスクは6年で8%であった。特発性ではリスクは2%であった。非特発性の患児では、リスクは診断後最初の6ヶ月でけいれんが1回より多く起きた1歳未満で患児で38%であった。最初の6ヶ月でけいれんが0もしくは1回の1歳未満児では9%であった。1歳以上発症児では、6ヵ月以内のけいれんが1回より多ければ22%、0-1回であれば3%であった。難治性てんかんのリスクは特発性てんかんではとても低かった。残りのてんかん患者にとっても、3つの指標(特発性か症候性か、発症時年齢、発症後6ヶ月のけいれん回数)を適応することで、より正確なてんかんの難治性の予測ができると思われる。

2009年6月25日 (木)

脊髄性筋萎縮症(SMA)の予後の評価法

Clinical Outcome Measures in Spinal Muscular Atrophy.
J Child Neurol. 2009 Jun 9.

脊髄性筋萎縮症(SMA)の予後の評価法です。SMAは小児の神経疾患の中で最も大変な病気である。罹患した乳幼児は脊髄もしくは脳幹の運動ニューロンの変性による重度の筋緊張低下がおきる。多くの場合、原因となる遺伝子変異を同定することで、治療戦略の研究が進んでいる。新しい薬を試すために、臨床的な予後の解明が必要とされる。SMAもしくはその類縁疾患のいくつかの評価が、国内の、もしくは国際的な研究グループによって行われているが、それらの感度はよくわかっていない。標準化された、容易に適応できる、また機能的に意味のあるもので、SMAのいろんなタイプにも適応できる評価機構が必要とされる。コンセンサスには、治療法開発のための各機関の協力とその方法の発見が不可欠である。この論文はSMAの臨床的予後を含むエビデンスに基づいたレビューである。

2009年6月24日 (水)

早産児の核黄疸

Kernicterus in preterm infants.
Pediatrics. 2009 Jun;123(6):e1052-8.

 早産児の核黄疸の論文です。この論文の目的は早産児の核黄疸の実態を明らかにすることである。この研究には、在胎34週以前に生まれたアテトーゼ型CPの8人の早産児を対象とした。後方視的に臨床症状、検査所見、MRI、ABR所見を調べた。8人中6人が在胎週数が26週以下で、5人で出生体重は1000g未満であった。全身状態の悪化を伴うような重篤な出生後合併症は3人で認めた。大方の児で総ビリルビンは頻回に測定され、3人でピークは15mg/dLを超えた。これまで知られているような新生児期における急性のビリルビン脳症の典型的な神経症候を示した児はいなかった。全ての児でジストニア姿位と筋緊張の異常が修正6ヵ月以内に認めた。乳児期にMRIは7人で施行された。7人全員で両側淡蒼球部に異常高信号域を認めた。しかしながら新生児期、もしくは修正で1歳時のMRIでは異常は認めなかった。ABRでは8人中7人で異常を認めた。アテトーゼ型脳性麻痺の早産児は、著明な高ビリルビン血症に伴う核黄疸の成熟児と似た比較的均一な症状を呈する。臨床的、検査的、神経画像的、神経生理学的データにより早産児の核黄疸をより多く見つけることができる。

普段超未熟児をみているときに、わりとビリルビンの値は気をつけているのですが、どうしても交換輸血基準までいくことがあります。それでもなんとか光線で粘り、実際に交換輸血をすることは、めったにないのですが、こういうデータがでると早めの交換輸血も大切だと思います。修正6ヶ月でのMRIが大切なんですね。

2009年6月23日 (火)

メタンフェタミンにより誘発された複雑幻視

Methylphenidate Induction of Complex Visual Hallucinations.
J Child Neurol. 2009 Jun 5.
メタンフェタミンにより誘発された複雑幻視についての論文です。ADHDの15歳男児が、メタンフェタミンを最小量投与した後に、ねずみが周りを走り回り、彼にさわり、においをかいでくるといった幻視を認めた。幻視はメタンフェタミンの中止によりなくなった。より少ない量で、7年後に再度メタンフェタミンを投与したところ、ふたたび幻視が生じた。メタンフェタミン関連のほかの生き物が出てくる幻視は、ほかにも文献的に例がある。そのメカニズムはよくわかっていない。今回ごく微量のメタンフェタミンで、2回幻視がおきたということは、特有の反応が考えられる。これは薬剤誘発性モノアミントランスミッター異常により説明できる可能性がある。
メタンフェタミンが広く使われるようになり、医者はこういった副作用を知っておくべきである。

2009年6月22日 (月)

両側の視床壊死を伴うADEM

Acute Disseminated Encephalomyelitis With Bilateral Thalamic Necrosis.
J Child Neurol. 2009 Jun 3.

 両側の視床壊死を伴うADEMについての論文です。急性散在性脳脊髄炎は、白質を障害する中枢神経の単相性の炎症性脱髄疾患で、希であるが灰白質も障害される。両側の視床病変を小児のADEM患者の12%に認めたという報告がある。多くのケースでは、予後の良い臨床経過をたどり、完全にその障害部位は回復する。今回、両側視床障害を呈したADEMで、重度の神経学的後遺症を残した症例を呈示する。このADEMの患者にとって視床壊死により回復不能な重度の神経障害を呈したと考えられた。視床障害の有無は予後不良因子であると思われた。

2009年6月21日 (日)

成人部分発作の追加治療に対するルフィナミド治療

Rufinamide for the adjunctive treatment of partial seizures in adults and adolescents: A randomized placebo-controlled trial.
Epilepsia. 2009 Jun 1.

成人部分発作の追加治療に対するルフィナミド治療(無作為プラセボコントロール試験)についての論文です。
目的は16歳以上における繰り返す部分けいれんに対し、ルフィナミド1600mg×2による追加治療の効果ならびに安全性を評価することである。二重盲検プラセボコントロール無作為、パラレルグループ、多施設共同試験で行い、8週間のベースライン期と13週の二重盲検期を行う。ルフィナミド400mg×2もしくはプラセボによる治療を行い、ルフィナミドは1600mg×2まで漸増した。部分けいれんの頻度の変化は最初の評価項目である。2番目の評価項目として全ての部分発作頻度と部分発作50%以上減少割合とした。結果として313人が参加し、156人のルフィナミド群と157人のプラセボ群に無作為に割り付けた。ルフィナミド治療群は、ベースラインと比較して部分発作頻度は20.4%減少し、一方プラセボ治療群は1.6%上昇した。カルバマゼピンの内服をしていない人での事後解析では、発作減少率はルフィナミドで29.2%、プラセボで0.7%であった。一方カルバマゼピンを内服しているヒトでは大きな違いが認められなかった。50%以上部分発作減少割合はルフィナミド治療群では28.2%、プラセボ群では18.6%であった。よく認めたルフィナミドの副作用として、幻暈、嘔気、複視、失調である、漸減し始めの時期に良く認めた。ルフィナミド3200mgの追加治療は、プラセボと比較して効果があるようだ。部分発作の成人では一般に問題なく使える。様々な抗てんかん薬を用いている部分発作の成人にも効果があるかどうか更なる調査が必要である。

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