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2009年6月14日 - 2009年6月20日の7件の記事

2009年6月20日 (土)

水痘ウイルス(VZV)の晩期再活性化による重症髄膜脳炎

Severe Meningoencephalitis Due to Late Reactivation of Varicella-Zoster Virus in an Immunocompetent Child.
J Child Neurol. 2009 Jun 3.

 水痘ウイルス(VZV)の晩期再活性化による重症髄膜脳炎についての論文です。繰り返す潜伏VZVの再活性化は、脳炎、脊髄炎、脳梗塞、髄膜炎などのウイルス性神経合併症を引き起こす。主に年長児で免疫不全の患者に良くおき、小児ではとても希である。今回水痘から10年後、帯状疱疹から4年後にVZVの再活性化による髄膜脳炎を呈した14歳の女児を報告する。水痘に特徴的な皮疹はなかった。VZVのDNAは脳脊髄液中から検出され、MRIでは脳の微小血管炎を呈した。アシクロビルによる治療と高用量mPSLでほぼ完全に神経的な回復が得られた。希であるがVZVは再活性化し、免疫的に問題のない小児にさえも重症の中枢神経病変を引き起こす。典型的な皮疹が出ないため、診断は強く疑うかどうかにかかっている。MRIでの典型的な所見と髄液中のVZV DNAの存在が正確な診断のキー所見となる。

2009年6月19日 (金)

サーボコントロールファンを用いた低酸素性虚血性脳症乳児における低体温療法

Induced hypothermia for infants with hypoxic- ischemic encephalopathy using a servo-controlled fan: an exploratory pilot study.
Pediatrics. 2009 Jun;123(6):e1090-8. Epub 2009 May 11.

サーボコントロールファンを用いた低酸素性虚血性脳症乳児における低体温療法:予備研究です。いくつのかの研究で低体温療法は低酸素性虚血性脳症乳児に有効であることがわかっている。しかしながら冷却療法は繰り返し介入が必要で、高価で、こまかな体温設定が必要なことが知られている。この研究の目的は、室内温度を調節する安価なサーボコントロール冷却ファンを用い、その効果と身体的影響を調べることである。サーボコントロールファンをつくり、低酸素性虚血性脳症の10人の乳児に対し、直腸温で33-34度になるように使用した。 乳児はフェノバルビタールで沈静し、シバリングや不穏がおきたときはクロニジンで対処した。ファンによる過冷却を防ぐためにラジアントウォーマーをすぐに使用した。ファンとラジアントウォーマーの使用割合は乳児ごとに異なった。34度の直腸温には平均58分で達した。過冷却はおきずに、冷却時の平均体温は33.6度+/- 0.2であった。冷却中、吸入酸素は6人の乳児で、強心薬は5人で必要となったが、1,2日後には減らせた。脱水はおきなかった。より早いファンを使用時に5人の乳児でシバリングがみられたが、5人中4人で低Mg血症を認めた。シバリングは4人でクロニジンでコントロールされ。残り一人はモルヒネが必要であった。空調システムのサーボコントロールファンをラジアントウォーマーと組み合わせて用いるのは、沈静した低酸素性虚血性脳症の乳児で直腸温を33-34度に保つには効果的でシンプルで安全な方法である。低体温療法導入後ファンのスピードは体温にあわせるように調節され、ウォーマーによる復温は60分ごと0.5度づつの用いるよりも30分ごとの0.2度づつの復温のほうがより正確に実施できた。

2009年6月18日 (木)

脳底動脈瘤の幼児における繰り返す後頭葉梗塞

Recurrent Posterior Circulation Stroke in an Infant With Basilar Artery Aneurysm. J Child Neurol. 2009 Jun 1.

脳底動脈瘤の幼児における繰り返す後頭葉梗塞についての論文です。後頭の循環を障害する虚血性梗塞は小児でよく認める。後頭部梗塞の原因と危険因子には、血管異常、頭蓋内外傷、心臓病、感染、出血素因などがある。しかしながら後頭循環梗塞の多くの小児において、背景因子はよく理解されていない。今回脳底動脈瘤による2次的な繰り返す後頭循環梗塞14ヶ月の小児について記す。

2009年6月17日 (水)

肥満と小児片頭痛との関係

Obesity and paediatric migraine.
Cephalalgia. 2009 Jun 1.

 肥満と小児片頭痛との関係についての論文です。この研究の目的は小児片頭痛の重症度に肥満が影響するかどうか調査することである。4-17歳124人の患者(77人が女児で、36人が前兆を伴い、平均年齢が12.9歳±2.8歳)を対象とした。頭痛回数と持続時間、痛みの程度、随伴症状を肥満、過体重、正常体重で比較した。肥満の割合は17.7%であった。痛みの程度と持続時間はグループ間で差はなかったが、肥満グループでは、他のグループ宵より頻度が多かった(5.3 +/- 2.4, 4.4 +/- 2.4, 3.8 +/- 2.4 発作/月, P = 0.01)。またBMIと発作回数には正の相関を認めた(P = 0.026, r = 0.20)。肥満は片頭痛関連徴候(前兆や光過敏、悪心嘔吐)に影響は与えない。この研究では、肥満は小児では片頭痛の頻度と相関がありそうである。

2009年6月16日 (火)

小児における熱性けいれんの脳磁図での評価

Magnetoencephalography Evaluation of Febrile Seizures in Young Children.
J Child Neurol. 2009 May 28.

 小児における熱性けいれんの脳磁図での評価についての論文です。この研究の目的は、脳磁図を用いて熱性けいれんを経験した小児の大脳機能異常を評価することである。2-7歳の9人の男児と6人の女児の計15人を対象とした。脳磁図は122チャネル双極子を用いて記録した。単極モデルに従い、脳磁図ではてんかん棘波を等価電流双極子解析で追跡した。15人中8人で、左側頭葉、後頭葉、前頭葉にある等価電流双極子を示し、それは熱性けいれんでの活性化領域と考えられた。発作間欠期てんかん波は熱性けいれんの結果だと考えられた。もちろん、もっと大人数での追加研究で熱性けいれんをした若年者における等価電流双極子の役割を評価する必要がある。

2009年6月15日 (月)

 小児領域での感覚異常性大腿神経痛

Meralgia Paresthetica in the Pediatric Population: A Propos of 2 Cases.
J Child Neurol. 2009 May 20.

 小児領域での感覚異常性大腿神経痛についての論文です。感覚異常性大腿神経痛は外側大腿皮神経の単神経症である、小児ではきわめて希である。2人の女児、11歳と13歳が2-3週間隔で大腿部の片側のチクチク感と痛みを呈した。一般身体所見では、軽度の肥満があり、神経所見では二人とも痛みと大腿四頭筋の知覚低下もしくは過敏以外は正常であった。11歳の方の筋電図では罹患した側の外側大腿皮神経の伝導速度の低下を認めた。11歳の方は、食餌療法とトピラメートによりうまく治癒した。13歳のほうは最初の保存的治療後には症状は消失した。感覚異常性大腿神経痛はおそらく小児領域では見過ごされている。初期治療は保存療法であるが、トピラメートは感覚異常性大腿神経痛の治療に有効である。さらなる広汎な研究で、病理学的観点からこの効果的な治療の評価が必要である。
 

2009年6月14日 (日)

尿の[(1)H]MRSとグアニジノ酢酸メチルトランスフェラーゼ欠損症

[(1)H]Magnetic Resonance Spectroscopy of Urine: Diagnosis of a Guanidinoacetate Methyl Transferase Deficiency Case.
J Child Neurol. 2009 May 21.

尿の[(1)H]MRSとグアニジノ酢酸メチルトランスフェラーゼ欠損症の診断についての論文です。今回初めて[(1)H]MRSを用いて、原因不明の中枢神経障害1500人の小児の中からグアニジノ酢酸メチルトランスフェラーゼ欠損症の一人を見つけ出した。原因不明の難治性のてんかんと非進行性の精神運動発達遅滞9歳の小児の尿の[(1)H]MRSでは、グアニジノ酢酸が上昇していた。尿サンプルを純基質と混ぜ、MRSを用いることでグアニジノ酢酸が検出された。グアニジノ酢酸メチルトランスフェラーゼ欠損症の診断は液体クロマトグラフィーとMRS、グアニジノ酢酸メチルトランスフェラーゼ遺伝子の変異解析により行った。代価療法がすぐに始められ、1年後けいれん発作がなくなった、この症例から尿の[(1)H]MRSスクリーニングによりグアニジノ酢酸メチルトランスフェラーゼ欠損症の診断ができると考えられた。

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