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2009年5月10日 - 2009年5月16日の7件の記事

2009年5月16日 (土)

脳性麻痺小児における骨格筋脂肪変性

Adipose tissue infiltration of skeletal muscle in children with cerebral palsy.
J Pediatr. 2009 May;154(5):715-20. Epub 2008 Dec 25.

 脳性麻痺小児における骨格筋脂肪変性についての論文です。四肢麻痺患者が正常児に比べて骨格筋への脂肪組織浸潤が多いのかどうか調べてみた。大腿中央部の脂肪組織と筋の横断面をMRIで評価した。身体活動も活動モニターにて評価した。四肢麻痺小児は大腿中央部横断面での筋肉内脂肪面積が2-3倍高く、筋組織面積は51%低かった。大腿中央の筋内、筋膜下、皮下の脂肪浸潤面積は大腿中央の筋肉面積を同じくらいで、四肢麻痺の子どもでより高かった。さらに筋肉内脂肪組織の横断面割合と筋膜内脂肪組織横断面割合は、それぞれ2.5倍、1.8倍正常小児にくらべ四肢麻痺のほうが大きかった。四肢麻痺小児はまた、身体活動も70%低く、それは筋肉内もしくは筋膜下の脂肪組織と負の相関を示した。四肢麻痺の小児は、正常小児に比べ骨格筋の脂肪浸潤が大きく、それは身体活動の低さと関係していた。

2009年5月15日 (金)

小ヒートショックプロテイン27遺伝子の新規フレームシフト変異を持つ小児におきた3種混合ワクチン後の重篤な神経症

Severe Neuropathy After Diphtheria-Tetanus-Pertussis Vaccination in a Child Carrying a Novel Frame-Shift Mutation in the Small Heat-Shock Protein 27 Gene
Journal of Child Neurology, 05/13/09

 小ヒートショックプロテイン27遺伝子の新規フレームシフト変異を持つ小児におきた3種混合ワクチン後の重篤な神経症についての論文です。小ヒートショックプロテイン27遺伝子と小ヒートショックプロテイン22遺伝子の変異はCMTタイプ2ならびに遠位型遺伝性運動ニューロパチーと関係がある。今回、末梢ニューロパチーと家族内表現多様性のあるイタリアの家族において小ヒートショックプロテイン27遺伝子の変異を見つけた。新規へテロフレームシフト変異(c.476_477delCT )が見つかり、遺伝性ニューロパチー関連の遺伝子における点変異は除外された。発症者は重篤な幼少時発症の末梢ニューロパチーを呈し、末梢神経の一次性の病原性と二次的に破傷風トキソイドが病原性を示したと推定された。これは小ヒートショックプロテイン27遺伝子のナンセンス変異に由来する最初の報告であり、その臨床像、神経病態、神経病理所見について議論する。

2009年5月14日 (木)

X連鎖の精神遅滞

X-linked mental retardation.
Med Sci Monit. 2008 Nov;14(11):RA221-9.

X連鎖の精神遅滞についての論文です。精神遅滞は医学的社会的問題である。西洋諸国でのMRの有病率は2-3%である。MRの原因を解明することは、その予後、治療、遺伝カウンセリングのために重要なことである。MRの25-35%は遺伝的な背景があると思われる。遺伝的な原因のうち25-30%がX染色体の変異のために起きる(X連鎖精神遅滞:XLMRとよばれる)。XLMRは多様性のある病態で、遺伝的な精神遅滞の多くに認められる。200以上のX連鎖MRが報告され、76遺伝子がそれらと関係がある。XLMRは、その臨床所見から症候性と非症候性に分かれる。XLMRの分類決定は徐々にあいまいになってきているが、表現形はいくつかの遺伝子でわかっている。XLMRの表現形の多様性の範囲はとても広く、いくつかのXLMR遺伝子の変異が、症候性ならびに非症候性のMR患者さんに見つかっている。XLMRの家族歴がある患者の約42%にXLMRの遺伝子として知られる遺伝子の変異がみつかっている。しかし遺伝カウンセリングの際は、経験的な再発リスクを用いなければならない。

 たまに兄弟でMRの方を見つけます。原因がわかるともっと適切なアドバイスができるようになるのですね。

2009年5月13日 (水)

難治性てんかんに対するプレガバリンの予備試験

Pregabalin: preliminary experience in intractable childhood epilepsy.
Pediatr Neurol. 2009 May;40(5):347-50.

難治性てんかんに対するプレガバリンの予備試験についての論文です。プレガバリンは新しいてんかん薬で、シナプス前Caチャネルに作用し、神経伝達物質の放出を調節している。今回薬剤抵抗性のてんかん治療中の小児を対象に前方視的、オープンラベル試験を行った。
4-15歳の19人の小児(平均9.7歳。2.9SD)が対象となった。大方は日単位のけいれんがあり、多剤併用していた。58%が症候性てんかんで、74%は認知異常を呈していた。けいれんは9人で混合性のもので、4人はレノックスガストー症候群であった。プレガバリンは150-300mg/日で行った。プレガバリンによって、一人はけいれん無しとなり、7人(37%)が50%以上減少した。日ごとのけいれんの割合は、プレガバリン以前が74%であったが、後は37%になった。副作用は6人で、ねむけ、体重減少、幻暈、行動変化があった。薬は5人で効果がないため中止し、二人はミオクロニーてんかんが増悪した。プレガバリンは難治性てんかんの追加治療として有用である。この薬はミオクロニーてんかんは注意して使うべきだ。長期効果や耐容性を調べるためのさらなる試験が必要である。

2009年5月12日 (火)

ミトコンドリアtRNAリジン部位のA8344G変異に関連した中枢並びに末梢神経の脱髄疾患

Demyelinating disease of central and peripheral nervous systems associated with a A8344G mutation in tRNALys.
Neuromuscul Disord. 2009 Apr;19(4):275-8. Epub 2009 Mar 9.

 ミトコンドリアtRNAリジン部位のA8344G変異に関連した中枢並びに末梢神経の脱髄疾患についての論文です。今回急性の中枢ならびに末梢の脱髄を合併したミトコンドリアtRNAリジンA8344G変異をきたした症例を報告する。7歳の少年は急性の動悸、耳鳴、失調、両側の滑車神経麻痺、四肢の弛緩性麻痺を呈した。血清CKと乳酸は軽度上昇していた。筋電図では脱髄性の感覚、運動ポリニューロパチーのパターンであった。脳MRIでは左視床の脱髄と、MRSでこの部分の乳酸ピークの上昇が明らかになった。筋生検したところ、シトクロームCオキシダーゼ欠損ファイバーとRRFを認めた。呼吸鎖分析で複合体IとIVの低下を認めた。遺伝子解析でミトコンドリアtRNAリジン部位にA8344G(MERRFに特徴的な変異)を認めた。私たちが知る限り、この変異により急性の中枢性、末梢性神経脱髄をきたした最初の報告であると思われる。

2009年5月11日 (月)

カルパインノパチーに合併した好酸球性筋炎

Eosinophilic myositis in calpainopathy: Could immunosuppression of the eosinophilic myositis alter the early natural course of the dystrophic disease?

Neuromuscul Disord. 2009 Apr;19(4):261-3. Epub 2009 Mar 13.

カルパインノパチーに合併した好酸球性筋炎:免疫抑制療法で好酸球性筋炎の初期経過を変えることができるかについての論文です。カルパイン3遺伝子の変異と筋生検で好酸球性筋炎とわかった11歳の女児が、変動する高CK血症と高好酸球血症と呈した。免疫抑制療法をした後、その量に応じて症状の変化が起きた。免疫抑制剤を漸減するに従い亜急性に筋力低下が進行し、広がっていった。これらの結果から好酸球性筋炎の存在もしくは免疫抑制療法の減量は、この症例ではカルパイノパチーを臨床経過を悪化させているといえる。免疫抑制療法の利点として、炎症成分を合併したカルパイノパチーの治療に対する影響がある。

2009年5月10日 (日)

小児の鉄欠乏性貧血と熱性けいれんとの関係

The association between iron deficiency and febrile seizures in childhood.
Clin Pediatr (Phila). 2009 May;48(4):420-6. Epub 2009 Feb 19.

 小児の鉄欠乏性貧血と熱性けいれんとの関係についての論文です。この研究の目的は鉄欠乏性貧血と熱性けいれんとの関係を6ヶ月から3歳までの大規模集団で調査することである。361人の熱性けいれんで救急部に運ばれた小児グループと390人の熱で救急部を受診した小児のコントロールグループ間でMCV、RDW、ヘモグロビンを用いて鉄の状態を調べた。結果は9%が鉄欠乏性状態にあり、6%が鉄欠乏性貧血あった。いっぽうコントロール群ではそれぞれ5%と4%であった。熱性けいれん患者の鉄欠乏のconditional logistic回帰オッズ比は、1.84であった。結論として熱性けいれんの小児は大方発熱のみの患者よりも2倍鉄欠乏状態がある。この結果から、熱性けいれんの小児では鉄欠乏がないかスクリーニングすべきであると考えられる。

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