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痙性四肢麻痺の小児の栄養療法

Pediatr Neurol. 2008 Nov;39(5):330-4.
Effect of nutritional support in children with spastic quadriplegia.

痙性四肢麻痺の小児の栄養療法の効果についての論文です。栄養不良はCP患者の一般的な問題で、今回痙性四肢麻痺の小児に対し、栄養療法の効果について評価した。食事歴、下気道感染回数、胃腸ならびに神経症状を質問紙法で評価した。体重、身長、頭囲、上腕周囲径、三頭筋部の皮膚のたるみ厚を測定した。年齢身長比、年齢体重比、身長/体重、BMI、体重と身長のZScoreを測定した。臨床所見と各計測値で、6ヶ月間栄養療法をして再評価してみた。55人の患者さんが登録した。完全に追跡できた31人の患者さんでは最初と最後での身長のZscoreは変化がなかった。体重、身長、体重のZscore、年齢体重比、身長/体重、BMI、上腕周囲径、三頭筋部の皮膚のたるみ厚は改善した。さらに感染の回数は激減した。けいれんの回数は変化がなかった。便秘回数は明らかに減少した。栄養療法はいくつかの計測値で改善を認め、完全回数の減少を認めた。運動発達やけいれんの回数には変化は認めなかったが、さらなる経過観察が必要である。

 栄養も治療のひとつなんですね。どうしてもけいれんなどの症状に目が行きますが、身体状態も本人のQOLにとっては非常に重要なところです。全体をマネージメントできる医者になりたいです。

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リハビリ」カテゴリの記事

コメント

 はじめまして。突然のコメント失礼いたします。MAS・低酸素性脳症後の脳性麻痺・部分てんかん・重度精神発達遅滞の4才の娘を持つ母親です。
 我が娘は幸い嚥下障害が目立たず、生後6ヶ月すぎから離乳食を開始でき、1才すぎからは2回食+ミルクにできていたのですが、1才半〜2才半ごろまで、身長は順調に伸びているのに体重が全く増えず、どんどん成長曲線の正常域から外れていってしまう状況に悩み続けました。
血液検査上は異常がなく、四肢の筋肉の細さが目立つ以外には顔色や肌つやもよく、経過を見るようにいわれ、結局何も変えることのないまま2才半すぎから自然にまた体重が増え、筋肉がつきはじめたのですが・・・。
 おそらく脳性麻痺のため、健常のお子さんの四肢の筋肉がぐんと増える時期に筋肉の増加が少なくて、成長曲線からどんどんずれたのかなと振り返って推測したりしていますが、当時はとても不安でした。
 そういう経験を通して、現在でもいったいどの程度の栄養を意識して摂らせたら大丈夫なのか、肢体不自由児の肢体不自由児なりの成長にあわせてなにか特別な栄養の工夫や知識は必要ないのか、ということはいつも気になっていて、今日、ネットで栄養のことなど検索していたらこちらにたどり着きました。

 やはりこのような研究もあるのですね・・・我が娘は体幹の弛緩性麻痺が主で、痙直性の要素は四肢に割と軽くある程度などで、研究対象のお子さんたちとは麻痺のタイプも重症度もちがうのかもしれませんが、適切な栄養をとらせることで、便秘が減ったり感染が激減したり、QOLの改善が明らかに見られるということが、きちんと研究されて成果をあげて論文になっているのはすごく心強いと思いました。
 けいれんや運動発達には有意差がでなかったようですが、うちの子の場合、心配ないから経過観察をといわれていたものの、やはり身長と体重の増加がバランスよくなってきてしばらくしてから、ぐっと発作が減り、表情の豊かさが目に見えて増え、背中〜腰の筋肉がぐっとしっかりしてきた気がします。単なるタイミングの問題だったのかもしれませんが、この論文の対象のお子さんたちも、長期的な経過をみれば、けいれんや運動発達についても有意な差が出た可能性もあるんじゃないかと思ったりします。

 長々失礼いたしました。論文のご紹介ありがとうございました。とても難しそうな記事が多くて、先生方は本当に大変だなと頭の下がる思いです。。。リハビリとてんかんのカテゴリの記事は、少しずつ、分かりそうな部分だけでも読ませていただければと思っています。
 また脳性麻痺の栄養やリハビリについて、論文をお読みの機会がありましたら、載せていただけたら嬉しいです(全くわからないかもしれないけれど、トライしてみたいです!)。

投稿: emiko | 2009年4月11日 (土) 23時55分

 emikoさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
 
 まだまだ未熟者のため、あまり患者さんやご家族のために噛み砕いて説明はしておらず、わかりにくい文章ですいません。今は毎日続けることで精一杯のため、もう少し余裕が出てくれば患者さんたちへのアドバイスなどできるようにしたいです。
 
 個人的な経験でいえば、脳性麻痺や他の神経筋疾患患者さんではどうしても体重増加が悪く、そのため感染を繰り返したり、感染を契機に発作を群発したりすることはよく経験します。ある時を境に体重が増え、以降感染や発作が落ち着くということもしばしばです。ただその時期は個人差があり、同じ遺伝性の病気でも兄弟で違うことも多いです(おおむね病気の重症度と相関はしますが・・・)。だから様子をみましょうという気持ちもわかるのですが、ただ明らかに食事、栄養に影響をするような因子、たとえば誤嚥、下痢、嘔吐、呼吸状態、食物アレルギー(牛乳など)などを治療することで体重増加がよくなることもしばしばです。一例として、見えないけど呼吸をするのにすごいエネルギーを費やしていて、いつも器械での酸素の取れはいいけど、ためしに酸素療法をしたら呼吸でのエネルギー消費が減り、体重が増えたという経験をしたことがあります。そのあたりは患者さんを実際にみないと何ともいえないですけど、いろいろと試行錯誤してみるのはいいかもしれません。
 
 これは僕個人の経験ですけど、これを数十例まとめて研究などで、方法を確立できたらいいのだと思います。今後の課題ですね。コメントありがとうございました。

投稿: asumomo | 2009年4月12日 (日) 19時00分

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