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2012年12月17日 (月)

小児難治性てんかん重積に対するケタミンの効果と安全性 Neurology. 2012 Dec 11;79(24):2355-8.

小児難治性てんかん重積に対するケタミンの効果と安全性についての論文です。2009年11月より、小児難治性てんかん重積に対してケタミンを使用した。2009年11月から2011年6月までに難治性てんかん重積の9人の小児に対し、ケタミンをIVで使用した。うち8人は24時間以上けいれんが持続し、平均6日間であった(平均8.5 ± 7.5、2-26日)。ケタミンの使用は麻酔科医が行い、ミダゾラムを9人、チオペンタールを5人、プロポフォールを4人に使用している。ケタミンの使用量中央値は40γで平均は36.5± 18.6γ、10-60)であった。精神出現反応予防のためにミダゾラムを併用した。6人で重積が頓挫できた。重大な副作用はなかった。3人はケタミンに反応が悪かった。うち二人は皮質形成異常を外科的に取り除いた。今回、オープンラベル非盲験であるが、ケタミンが小児てんかん重積に対し、有効で安全であることが示された。今後、より大きな無作為試験が必要である。この研究はエビデンスレベルⅣである。

2012年4月 3日 (火)

Dev Med Child Neurolの最近の論文

Dev Med Child Neurolの最近の論文

神経皮膚黒色腫症における中枢神経病変
レノックスガスとー症候群におけるケトン食療法
小児ミトコンドリア病と末梢神経障害
選択的後根切除における運動能力
脳性まひのコレアやジストニアを評価する新しい方法(Dyskinesia Impairment Scale)

2012年4月 2日 (月)

PEDIATRIC NEUROLOGYの最近の論文つづき

PEDIATRIC NEUROLOGYの最近の論文つづき
 発達性協調運動障害の拡散テンソル画像
 個発性PVLのリスクファクター
 先天筋無力症候群のレビュー
 TUBA1A変異関連の滑脳症
 小脳偽腫瘍と水痘再活性化
 CDKL5によりてんかん性脳症の組織的、臨床的、予後的特徴

2012年4月 1日 (日)

PEDIATRIC NEUROLOGYの最近の論文

小児のセージの誤飲によるてんかん発作
8か月児のトラマドール中毒によるセロトニン症候群
ムコ多糖症Ⅱ型(ハンター)におけるイズロサルファターゼ治療(治療後2.5年では多臓器型年長児では効果がない)
l-2 ヒドロキシグルタル酸尿症の小児において認めたEyelid myoclonia with absence seizuresとそのMRI所見
Rett症候群の呼吸障害に対して、ブスピロンとフルオキセチンの使用
セミローバータイプの全前脳胞症と関節拘縮と伴うSeckle症候群
不思議の国のアリス症候群を呈したライム病神経ボレリア症

トラマドール:最近日本でも発売された依存性の少ないオピオイド系鎮痛薬

2012年1月 4日 (水)

動揺歩行の鑑別診断としての環状21番染色体

Ring chromosome 21 in the differential diagnosis of waddling gait.
Brain Dev. 2011 Dec 28.
動揺歩行の鑑別診断としての環状21番染色体という論文です。環状21番染色体はまれな病態で、患者の多くは特徴的な表現型を示し、多臓器が障害される。神経学的異常もまたよく知られているが、下位ニューロン障害による動揺性歩行の報告はこれまでに認めない。今回動揺性歩行を呈した環状21番染色体症例を報告する。

2012年1月 3日 (火)

正常知能と軽症てんかんのヘミメガエンセファリー症例

Hemimegalencephaly in an adult with normal intellectual function and mild epilepsy.
Dev Med Child Neurol. 2011 Dec 21.

正常知能と軽症てんかんのヘミメガエンセファリー症例です。ヘミメガエンセファリーはまれな先天的な脳奇形でたいていは精神遅滞、難治てんかん、進行性の神経障害を示す。今回19歳の女性で正常知能でかつ難治性てんかんでもない右のヘミメガエンセファリーと新しく診断された症例を報告する。彼女は左足の筋力低下と知覚障害を示した。精査したところ筋力低下の他の原因はなく、ヘミメガエンセファリーの半球における長期にわたるてんかん活動の結果、二次的に進行性の神経障害につながったと思われた。この患者はFTG-PETではほぼ正常な皮質ブドウ糖代謝を示した。神経心理評価では軽度の半球由来障害を示したが、一般知能は正常であった。この症例のような ヘミメガエンセファリーもおり、出生前カウンセリングに役立つであろう。

2012年1月 2日 (月)

 COL4A1変異と特徴的な頭蓋内石灰化病変

COL4A1 Mutations Associated with a Characteristic Pattern of Intracranial Calcification.
Neuropediatrics. 2011 Dec;42(6):227-33.

 COL4A1変異は特徴的な頭蓋内石灰化病変と関連があるという論文です。
 頭蓋内石灰化は、神経疾患では比較的有名な画像所見である。多くの原因があるが非特異的なことも多い。今回頭蓋内石灰化症例を検討したところ、5人が特徴的な画像所見を示し、全員でCOL4A1変異を認めた。全員でCTとMRIを施行し、MRIでは脳室の不整な拡大とPVLを認め、孔脳症を伴うこともあった。半球性の白質ボリュームの減少を示し、T2やFLAIRで脳室周囲や深部白質の高信号を示した。石灰化はMRIでは4人で認めた。CTでは上衣下と孔脳症の周りに斑状、線状の石灰化を認めた。石灰化はまた深部白質と基底核で明らかであった。一人は橋でも石灰化を認めた。頭蓋内石灰化はCOL4A1関連疾患で起きる。画像的にはCMV感染症や Aicardi-Goutieres症候群などの他の疾患と異なる特徴を呈している。PVLの危険因子のないPVLで石灰化を伴う症例をみたらCOL4A1関連疾患を疑ってみるとよい。

2012年1月 1日 (日)

高CK血症+ミオパチーを示す新しいミトコンドリア関連疾患

A new mitochondria-related disease showing myopathy with episodic hyper-creatine kinase-emia.

Ann Neurol. 2011 Sep;70(3):486-92.

高CK血症+ミオパチーを示す新しいミトコンドリア関連疾患についての論文です。ミトコンドリアDNAといわゆる高CK血症をともなうミオパチーとの関連を明らかにする。今回586人のミトコンドリア病が疑われる患者から9人の8291変異を持つ患者を選び、臨床的、病理学的、遺伝学的に評価を行った。9人は高CK血症を伴うミオパチーとは診断されておらず、全員が似たような兆候と進行を認めた。患者は、軽度の筋力低下と感染や薬物によってトリガーされる高CK血症を認めた。9人中5人で当初、重症筋無力症や多発筋炎、ウイルス性筋炎、薬物ミオパチーなどの他の疾患が疑われた。9人全員が、同じ16のミトコンドリアDNAの変異を持っていたけど、当初病的変異ではなく多型と考えられていた。筋生検では赤色ボロ線維を認め、SDH染色やCOX染色で濃染した。ミトコンドリア配列がほとんど同じであったため、日本全国出身は異なるが、同一起源であると思われた。
 高CK血症を伴う軽症ミオパチーは16ミトコンドリアDNA変異のいくつかと関連があり、少なくとも新しいミトコンドリア病と考えられる。今回この病気をmitochondrial myopathy with episodic hyper-CK-emia (MIMECK)と呼ぶこととした。これらの変異が共同して働き、おそらくは薬物や他の環境要因に影響を及ぼす。これらの所見はミトコンドリア病の病態の新しい一面を示していると思われる。

2011年12月31日 (土)

DIO2と小児精神遅滞の家系関連研究

A Family-based Association Study of DIO2 and children mental retardation in the Qinba region of China.
J Hum Genet. 2011 Nov 3.

中国のQinba地方におけるDIO2と小児精神遅滞の家系関連研究についての論文です。Deiodinase enzyme II (DIO2)は、ヒトの甲状腺ホルモンレベルや中枢、末梢神経系の発達に重要な酵素で、精神遅滞と関係がある。今回DIO2遺伝子を、157人の中国人精神遅滞の集積する家系群において、5つのハプロタイプをターゲットとしたSNPs解析を用いることで、遺伝子型で分類してみた。その中には452の核家族と1460人以上が含まれていた。家系関連試験によりシングルマーカーとハプロタイプ分析を行った。3つのSNPsは、少なくともP値が0.05未満であった。いくつかのハプロタイプは、MRと関連していた。今回の分析で見つかったSNPsの一つであるrs1388378は、機能的SNPであると推測された。しかしさらに実験を重ね、このSNPの遺伝子発現の効果とMRへの感受性の可能性を探っていく必要がある。

2011年12月30日 (金)

CSF1Rの変異によりスフェロイドを伴う遺伝性びまん性白質脳症がおきるという

Mutations in the colony stimulating factor 1 receptor (CSF1R) gene cause hereditary diffuse leukoencephalopathy with spheroids.
Nat Genet. 2011 Dec 25.

CSF1Rの変異によりスフェロイドを伴う遺伝性びまん性白質脳症がおきるという論文です。スフェロイドを伴う遺伝性びまん性白質脳症は常染色体優性の多様な臨床症状を示す中枢神経の白質を障害する病気である。症状には、人格変化、行動変化、認知症、うつ、パーキンソン症状、けいれんなどがある。今回エクソームシークエンスによりGWAS(ゲノムワイド関連解析)を行い、HDLSの14の家族において、CSF1Rのチロシンキナーゼドメインに影響を与える14個の異なる変異を同定した。ある家族では変異の新規出現を認めた。さらなるシークエンスで皮質基底核症候群と診断された個人でもCSF1Rの変異を見つけた。CSF-1の刺激により野生型ではキナーゼのチロシン残基が選択的に急速自動リン酸化されるが、変異CSF1Rではリン酸化されずHDLSが生じることが示唆された。CSF1Rはミクログリアの増殖と分化に必須の分子であり、今回の結果によりHDLSの病態にミクログリアの機能不全が重要な役割を果たしていることが示唆された。

 スフェロイドとは軸索障害により、軸索が腫大した状態です。

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